Category : 変わった海産物にチャレンジ!

明らかに食べられない見た目だけど食べられるソウシハギ

忙しい現代人は、料理をするときに、食材を自分の手でさばく機会がほとんどありません。肉や魚は、スーパーマーケットですでに肉の塊になっているものを購入することが多いのではないでしょうか。それどころか、外食や既製品などで間に合わせているという方も、決して少なくないでしょう。

しかし、肉や魚を自分でさばくと、普段何気なく食べているものと根本的に向き合うこととなります。時には、明らかに毒がありそうな見た目をしている、ワケありな魚をさばくことも……。今回は、沖縄で食べられている猛毒魚、ソウシハギをご紹介します。「この見た目は、絶対に食べられない!」そんなソウシハギの料理、あなたもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

ソウシハギってどんな魚?

ソウシハギは、世界中の熱帯に生息している魚です。日本でも、本州の真ん中より南で見つかっています。この魚の特徴は、何と言っても内蔵に猛毒を持っていることでしょう。ソウシハギが持っているパリトキシンという毒は、かの有名なフグの毒の、数十倍もの威力を持っているのです。最悪の場合は死に至るほどの毒ですから、うかつに食べるのは危険です。肝などを誤って食べてしまうと、食中毒を引き起こします。

とはいえ、内臓以外には毒がないということで、肉なら食べることができるそうです。沖縄では、ソウシハギは「センスルー」と呼ばれ、よく食べられています。「猛毒を持っている」と聞くと嫌厭されるかもしれませんが、実は現地の食文化に根づいた魚だったのですね。

普段、魚の見た目を見ることのない私たちは、時に自分が普段食べている魚を見て、「こんな見た目をしていたのか!」と驚くことがあります。ソウシハギはそんな中でも、とりわけ記憶に残る見た目をしています。蛍光イエローの全身に、ライトブルーのまだら模様のその姿は、明らかに毒があって食べられない魚そのもの! しかも、実際に猛毒を持っているのですから、最初にこれを食べようと思った人は、よっぽどの勇者だったのでしょう。

気になるソウシハギのお味は?

ソウシハギは、白身魚です。派手な見た目とは裏腹に、おろした魚の味は、それほど奇抜ではありません。実際に食べた方の中には「美味しいけれども、絶品と言うほどでもなく……」とコメントした人もいるほど。たしかに美味しい魚ではありますが、もしかすると「あの猛毒を取り除き、危険を掻い潜りながらも、わざわざ食べるほどではない」と感じやすいのかもしれません。

"虎穴に入らずんば虎子を得ず"という故事がありますが、「危険を冒したのだから、それ相応の報酬があってほしい」と思うのが人情です。美味しいけれども、あの見た目のインパクトと猛毒に比べると、やや印象が薄くなってしまうのでしょうか。とはいえ、沖縄で現地の人に食べられている魚ですから、魚料理を食べ尽くしたいあなたはぜひ、一度は味わってみてください。生食、煮つけ、ソテーなどにして食べると、白身魚らしい食べごたえを楽しめるのではないでしょうか。

今回は、猛毒を持っているけれども一応は食べられる、ワケありなソウシハギをご紹介しました。明らかに食べられないようなイメージの見た目からは想像できないような、美味しい魚料理をお楽しみください。

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