Category : ちょっと贅沢に!高級魚を食す

漁獲量が少ないキジハタ

夏のフグとも言われているキジハタは西日本では高級魚として珍重されていますが、温暖系の魚のため関東ではあまりなじみがありません。山口県ではアコウもしくはアカミズとも呼ばれています。そんなキジハタとは、いったいどんな魚なのでしょうか。ここでは、深く掘り下げていきましょう。

キジハタってどんな魚?

キジハタとはスズキ目ハタ科に属する体長は成魚で40センチメートルほど、重さはキロが一般的です。からだはやや長く紫褐色で頭から全体にオレンジ色の斑点が広がっています。この波紋は高齢魚になると消えてしまうようです。各ヒレの黄色みが強く、背びれ第11棘下の背側には、黒っぽい大きな波紋がひとつあるのが特徴的。尾びれは厚みがあり、ヒレ先の角は同じマハタ科のノミノクチと似ていますが、こちらは波紋が暗赤色なので、それで見極めてください。

キジハタは沿岸の浅い海藻の多い岩礁域を好んでいるため、内湾の堤防やゴロタ場に住んでいます。主に単独で行動し、群れは作りません。早朝や夕方は中~表層に浮かび活発にエサをあさりますが、昼間は岩陰や磯ぎわに潜んでいます。多毛類、二枚貝類、節足動物などいろいろな生物を食べていますが、主なエサはカニやエビといった甲殻類です。先ほどエサを捕食するのは早朝や夕方と伝えましたが、日中でも流れてくれば食べています。捕食が活発になるのは水温15℃前後。飽食になれば丸2日エサを探しません。冬場の低水温時には、なんと週に1回しか食べないことあるようです。

堤防や磯場、ゴロタ、海釣り公園といった手近な場所でキジハタは釣ることができます。岸から狙う場合は、水深25メートル以上の深場に隣接している場所がおすすめ。タイミングが合えば朝夕のまづめどき(夜明け前や日没前後の薄明るい時間帯)や夜釣りの方が期待できるでしょう。釣りのときに穴の奥まで逃げられてしまうと、引き出すのがとても難しくなってしまいます。また、山陰・北陸地方は船釣りの人気対象魚となっているので、50センチメートルほどの大型が釣れるかもしれません。専門の船は出ていませんが、泳がせ(釣った小魚をエサにして釣る方法)五目釣り船で狙うことができます。

キジハタのおいしい食べ方は?

キジハタの旬は春から夏、淡白でクセがない上質な白身は身がしまっていて豊かなウマミがあって食感もいいです。あごはゼラチン質の肉が楽しめ、身肉と皮の間のコラーゲン層はなめらかな舌触り。甘みと旨味がある白身は、刺身にするととても美味。その他、煮つけや酒蒸し、唐揚などさまざまな料理でおいしく食べることができます。また、粗(あら)からも良質なダシが取れるので、頭や中骨は潮汁や吸い物にしてもよいでしょう。

キジハタは市場でかなりの高級魚として扱われており、一般の食卓に並ぶことはあまりないのではないでしょうか。飲食店で提供しているのは、料亭など敷居が高いお店が中心です。キジハタの漁獲量は少なくなってきています。各地で養殖に向けた研究を行ってはいますが、本格的に養殖ものを出荷できる状態までには至っていません。かつての大阪湾では年間2トンも獲っていましたが、2000年頃になるとあまり姿を見せなくなり超高級魚として扱われ始めました。そのため、1キログラム5000円~6000円の高値で取引されています。

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